私が訪ねた当時、傾きがひどくなっているピサの斜塔は立ち入り禁止になっている。地下水のくみ上げと地盤の弱さ、塔の重さなどが原因で傾きだしたようだ。立ち入り禁止ということは本当に危ないのだろう。その裏側に回ってみたところ、何と重りを巻き付けてバランスを取ろうとしているではないか。確か日本の技術が投入されていると聞いた。これが日本の技術なのだろうか?
とはいえ、裏側から見ても傾きはすごい。世界の七不思議と言われ、私のように少年時代に目を輝かせた子供たちのためにも、どんな方法でもいいから崩壊しないようにしてもらわないと。
でも、難しいのは「崩壊」させてはいけないけれど、「まっすぐ」に戻してもいけないということだ。ピサの斜塔はあくまでも傾いているから斜塔として名所になっていて世界の七不思議になっているのであって、まっすぐの塔になってしまったら面白くも何ともない。
なお、2001年に人数制限付きで一般公開を再開した。今後200年は大丈夫らしい。もちろん傾きは残してあるので、世界の子供たちが七不思議のピサの斜塔を憧れ続けるのは間違いないだろう。